ハイレバEAで“即破綻”。その経験が教えてくれた“本当に安全なレバレッジ運用”

「レバレッジって怖いものだと思ってます」 FX初心者の多くが、そう口を揃えて言います。

確かに、「レバレッジ=危険」というイメージはSNSや広告でも頻繁に見かけます。破産、ロスカット、資金全損…そんな言葉が飛び交う世界。

でも、私の経験から言わせてもらうと、レバレッジ自体が悪いわけではありません。問題は“使い方”なんです。

今日は、私自身がハイレバレッジの自動売買で即破綻したリアルな体験をもとに、「本当に安全なレバレッジの活用法」についてお話しします。

目次

実体験:爆益EAの誘惑とハイレバの罠

今から数年前のこと。私は「月利30%」「放っておくだけで稼げる」といった、いわゆる“爆益系の自動売買EA”に惹かれて、ある海外FX業者を使い始めました。

当時は、レバレッジやリスクといった視点よりも、「楽して稼げる」という言葉に魅力を感じていたと思います。

知らぬ間に高リスク設定で運用開始

ところが、蓋を開けてみれば、そのEAは500倍や1000倍のハイレバレッジ設定が前提のもので、ロットも高く、通貨ペアも1つに集中。

いま思えば、非常に危険な設計でした。

結果は…数日で口座残高ゼロ。

ナンピンを繰り返し、含み損が膨らみ続け、相場が急変したタイミングで一気に強制ロスカット

このとき、「レバレッジってやっぱり怖い…」と感じましたが、冷静に振り返ると、本当に怖かったのは、仕組みを理解せずに使った自分自身の判断でした。


レバレッジとは?初心者向けにカンタンに解説

テコの原理で資金効率アップ

レバレッジとは、いわば「テコの原理」。

たとえば、少ない力で重いものを持ち上げるように、小さな資金でも大きな金額の取引ができる仕組みです。

具体的には、国内のFX会社であればレバレッジ25倍まで使えますので、資金10万円で最大250万円分の取引が可能になります。

これは、手元資金の25倍の取引ができるということ。

FXが少額で始められる理由

この仕組みがあることで、FXは他の投資と比べて少額から始められるのが大きな魅力となっています。

たとえば、株式投資で1,000万円分の取引をしようと思ったら、原則として1,000万円の元手が必要です。

しかしFXであれば、理論上その25分の1の資金で同じ規模の取引が可能になる、という点で大きなチャンスが広がります。

高レバの恩恵と落とし穴

ただし当然、大きなチャンスには大きなリスクが伴います。

海外FX業者では500倍や1000倍といった超ハイレバレッジも提供されており、うまくいけば一瞬で資金が何倍にもなりますが、逆にたった数pips(数銭)の値動きで、資金が一瞬で吹き飛ぶリスクも高まるのです。

つまりレバレッジは「資金効率を高める便利なツール」でもあり、「一歩間違えば即破綻につながる刃物」でもあります。

初心者の方には、この“両面性”をしっかり理解したうえで、上手に使いこなすことが求められます。


なぜハイレバは危険なのか?

一番の理由は、値動きに対する耐性が極端に低くなるからです。

例えば、10万円で500倍のレバレッジをフルに使って取引するとします。

その場合、5000万円分の取引の動きになるわけですから、少し動いただけでも、資金が10万円に対して大きな損益が発生します。

特に自動売買の場合、設定によってはナンピンやマーチンゲールを採用しているものも多く、「気づいたらとんでもないハイレバレッジを使っている」ということにもなっていたりもします。

利益が出れば大きいですが、少し大きめの逆行にでも巻き込まれたら、ロスカットラインに到達して資金が強制的に失われるという事態が起きやすいのです。

特に、1つの通貨ペアに集中、ロットを張りすぎる、という設定が重なると、ちょっとした急変動で即破綻してしまいます。


安全な使い方:実効レバレッジを意識する

では、どうすれば安全にレバレッジを活用できるのか?

ポイントは「最大レバレッジ」ではなく、「実効レバレッジ」を意識することです。

実効レバレッジ=(現在の取引金額)÷(証拠金)

たとえば、資金30万円で3万通貨(約45万円分)のポジションを持てば、実効レバレッジは約1.5倍になります。

また、自動売買を使うにしても

  • 1通貨ペアに依存し過ぎないものを選ぶ
  • ナンピン幅やナンピン数と最大ポジション数を把握しておく
  • どのくらいの逆行に耐えたことがあるのか?

など、全体設計でリスクをコントロールすることも重要です。


私が今でも守っているルール

自動売買運用時のルール

私が自動売買を活用する上で、特に意識しているのが次の3点です。

常に最大のポジション数とロット数を把握しておくこと

まずひとつ目は、「常に最大のポジション数とロット数を把握しておくこと」。

自動売買は、裏側でどのようにポジションが積み上がるかを可視化しにくいものです。

だからこそ、「最大で何ポジションまで持つのか」「1ポジションのロットはどこまで増えるのか」を事前に把握しておくことで、含み損がどの程度になる可能性があるかをあらかじめ想定できます。

どのくらいの逆行まで耐えられるかを考えてロットを決める

次に、「どのくらいの逆行まで耐えられるかを考えてロットを決めること」。 これは実効レバレッジの考え方にもつながりますが、たとえば30pips、50pips、あるいは100pips逆行したときに、資金がどれくらい減るかを計算してから運用するようにしています。 多くのEAはナンピン型や分割エントリー型なので、ロジックによっては大きく逆行した際の含み損が非常に膨らむため、ここを見誤るとすぐに資金が吹き飛んでしまいます。

マーチンゲール系のロジックは使わない

そして三つ目が、「マーチンゲール系のロジックは使わないこと」。 マーチンゲールとは、損失を取り返すためにロットを倍々にしていく手法ですが、資金管理の観点では非常にリスキーです。 一見すると勝率が高く安定して見えるのですが、一度大きく逆行すれば数回で破綻する可能性があります。 私はこのロジックではなく、堅実に利幅を積み重ねるロジックのEAだけを使っています。

この3つを意識するだけでも、自動売買選びや運用時の失敗をかなり減らすことができます。

裁量トレード時のルール

正直、私はチャートを見て待つのが現在はほとんどが自動売買ですが、過去には裁量でもトレードをしていた時期があり、その際に守っていたルールもご紹介します。

1回のトレードでは最大損失が資金の1~2%以内に収まるようにロットを調整

まず、「1回のトレードでは最大損失が資金の1~2%以内に収まるようにロットを調整する」こと。 損切りポイントを事前に決めておき、そこまで逆行しても資金に対して影響が小さいように設計することで、連敗しても大きな資金減少を防ぐことができます。

ナンピンを前提とする場合も、最大の損失が2%以内に収まるように、ポジション数とロット配分を考える

もう一つは、「ナンピンを前提とする場合も、最大の損失が2%以内に収まるように、ポジション数とロット配分を考える」ことです。

ナンピンは悪ではありませんが、安易に使うと一瞬で資金を吹き飛ばします。

だからこそ、「最大で何ポジション持つか」「そのときの累計ロットはいくらか」までを計算してから使うようにしていました。

これらのルールは、裁量・自動売買どちらにも応用可能であり、私にとっては“長くFXを続けるための土台”のような存在です。

もしあなたが今、FXを始めたばかり、あるいは自動売買にチャレンジしようとしているなら、まずはこれらの安全設計をぜひ意識してみてください。


まとめ:レバレッジは“悪者”ではなく、“使い手次第”

ハイレバレッジ自体が悪いのではなく、それを“無計画に使うこと”が最大のリスク。

私は、ハイレバEAでの破綻という痛い経験から、リスクを理解し、仕組みを学び、ようやく「レバレッジは味方にもなる」と気付くことができました。

もしあなたがこれからFXを始めようとしているなら、レバレッジを“怖がる”のではなく、“正しく使う”ことを学んでください。

資金を守る設計こそが、長く続けるための最大の戦略です。


これからも、私の経験を通じて、初心者の方にとって有益な情報をお届けできればと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!


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