
7/7〜7/11 為替市場の振り返り
2025年7月2週目、為替市場では久しぶりにはっきりとしたドル買い・円売りの流れが見られました。
特に、ドル円の急伸(144円台→147円台)は多くのトレーダーの注目を集めました。
🔵 ドル高・円安が一気に進行
この週にドル円が大きく動いた背景には、複数の材料が重なっています。
トランプ氏の関税発言
アメリカのトランプ前大統領が「日本や韓国を含む諸外国に対する関税」を示唆。
この発言を受けて、市場は「アメリカが内需主導の経済に傾く」という見方を強め、ドル買いが加速しました。
米雇用統計の強さ
7月5日に発表された米雇用統計も予想を上回る結果に。
これによって「FRB(米連邦準備制度)がすぐに利下げに踏み切る可能性は低い」との見方が優勢となり、ドルはさらに買われました。
その結果、ドル円は147円台へと一気に上昇し、クロス円も総じて円安方向に動く結果となりました。
💱 通貨別のポイント
- ドル円:週初は144円台前半 → 週末には147円台まで上昇
- ユーロドル/ポンドドル:ドル高の影響でいずれも下落基調に
- クロス円(ユーロ円・豪ドル円など):円売りの影響で高値圏維持
🔍 今後の注目ポイント
7月後半から8月にかけては、以下のイベント・指標に注目が集まりそうです。
① 米CPI(消費者物価指数)
インフレの鈍化・加速がどうなるかで、FRBの利下げ時期が占われます。
強い結果が出ればドル買い、弱ければ調整の可能性も。
② トランプ陣営の政策・発言
関税発言のインパクトが大きかった今週ですが、今後も政治的リスク要因として注視が必要です。
③ 日本側の反応や経済対策
円安がさらに進めば、日本政府や日銀の姿勢が注目されます。
財政出動や為替介入の可能性なども、材料として浮上してくるかもしれません。
✏️ おわりに
為替相場は一方向に見えるときこそ、裏にあるファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を冷静に見直すことが大切です。
今週のドル高は、単なる一時的な流れなのか、あるいは中長期のトレンド転換につながるのか。
来週以降の米経済指標や各国の政策発表を丁寧に見ていくことが、今後の戦略に大きなヒントを与えてくれるはずです。
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