
💡一週間の振り返り
今週の為替相場は、米国の金融政策を巡る思惑に大きく揺さぶられる、まさに「行って来い」の一週間となりました。
週前半の主役は、予想を下回った米CPI(消費者物価指数)。
この結果を受けて、市場ではFRB(米連邦準備制度理事会)が9月に利下げするとの期待が急速に高まり、ドルが全面的に売られる展開に。
ドル円は148円台から一時146円台前半まで大きく下落しました。
しかし、週の後半に発表された米PPI(生産者物価指数)が予想を大幅に上回ったことで、市場の雰囲気は一変。
行き過ぎた利下げ期待が後退し、今度はドルが一気に買い戻されました。
ドル円は再び147円台後半まで急反発し、週前半の下げをほとんど打ち消す結果に。
また、週末に発表された日本のGDPが強い内容だったことから、日銀の利上げ観測が強まり、円高圧力となる場面も見られました。
📢 今週のポイント
- 米CPIとPPIに乱高下:
弱いCPIでドルが売られ、強いPPIでドルが買い戻されるという、インフレ指標に振り回される展開。 - 9月利下げ期待が交錯:
週前半に高まった利下げ期待は、週後半に後退。市場の方向感が定まらない状態に。 - 日本のGDPが円高要因に:
予想を上回る日本のGDPが、日銀の早期利上げ観測を強め、円を支える材料となりました。
💡今後の注目点
来週の最大の焦点は、間違いなく「ジャクソンホール会議」です。
世界中の中央銀行総裁や経済専門家が集まるこの会議での、パウエルFRB議長の発言にすべての注目が集まります。
今週、CPIとPPIが正反対の結果を示したことで、市場はFRBの次の一手に迷っています。
パウエル議長が、今後の金融政策についてどのようなヒントを示すのか。タカ派的なのか、ハト派的なのか、その発言のトーン次第で、相場が大きく動く可能性があります。
📢 来週のポイント
- ジャクソンホール会議が最大のイベント:
来週の相場の方向性を決める最重要イベント。 - パウエルFRB議長の発言に注目:
相反した経済指標を受け、今後の金融政策の方向性についてどのような見解を示すかが焦点。 - 9月利下げのヒントを探る展開に:
市場は、9月の利下げの可能性について、議長の発言から手がかりを得ようとするでしょう。
💡まとめ
今週は、米国のインフレ指標に翻弄され、明確なトレンドが出ないまま終わりました。
週前半のドル安の流れは、週後半のドル高によって完全に打ち消された形です。
この混乱した市場の次なる方向性を探る上で、来週のジャクソンホール会議、特にパウエル議長の発言が極めて重要な意味を持つ一週間となるでしょう。
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