
「通貨ペアってどれも同じでしょ?」と思っていませんか?
FXを始めると、最初にぶつかるのが「どの通貨ペアを選べばいいのか?」という壁。
とはいえ、多くの初心者がこんなふうに考えているかもしれません。
「正直、どの通貨もそんなに違わないでしょ?」
「人気の通貨なら、まずは安心かな…?」
でも実は、通貨ペアの選び方ひとつで勝率もリスクも大きく変わってくるんです。
私が通貨ペア選びで失敗した経験談

「よく動く=稼げる」と思って選んで失敗する
私が最初に選んだ通貨ペアは“ポンド円”でした。
なんとなく「値動きが大きいほうがチャンスも多いはず」と思ったのが理由です。
SNSでもポンド円やポンドドルで稼いだという話題をよく見かけたので、「きっと人気がある=稼ぎやすいんだろう」と考えていました。
でも、結果は真逆。
エントリーしても思い通りに動かない、損切りが続く…気づけば、たった1週間で10万円を失ってししまいました。
初心者には難しい通貨ペアだったと後で知る
あとから知ったのですが、ポンド円やポンドドルは値動きが大きいボラティリティが高い通貨。
一見、利益を狙いやすそうに見える一方で、トレンドの急変やダマシも多く、初心者には不向きなんです。
当時の私は、それすら知らずにトレードしていたわけで…思えば、無知のまま戦場に出ていたようなものでした。
「通貨ペアの特性を知らないと勝てない」と痛感した経験
この経験を通じて、私はひとつの事実に気づきました。
それは、通貨ペアには“性格”があるということ。
動きの速いペア、素直なペア、急に動き出すクセのあるペアなど、特徴はさまざまです。
そして、自分に合った通貨ペアを選ばなければ、どんな手法でも勝ちにくいということも実感しました。
通貨ペアを理解すること。それがトレードの第一歩だと思います。
勝ちやすい通貨ペアの選び方!通貨ペア選びの3つの判断軸

FXをこれから始めるなら、「どの通貨ペアを選ぶか」は本当に大事です。
ここでは、初心者が迷わず選べるように、私の経験から導き出した通貨ペア選びの3つの判断軸をご紹介します。
① 値動きが安定していること(=素直な動き)
初心者におすすめしたいのは、ローソク足の動きが素直で、急な乱高下が少ない通貨ペア。
チャートの流れが読みやすく、トレンドや反転の判断がしやすいため、余計なノイズに惑わされにくいんです。
代表的なのが「ドル円(USD/JPY)」や「ユーロドル(EUR/USD)」。
特に円は日本人トレーダーにも馴染みがあり、動きが比較的緩やかで予測もしやすいので、私も再スタートのときはこの通貨ペアに戻りました。
初心者にはとても相性の良い通貨だと思います。
② 情報が多く、分析しやすいこと
FXは世界中のニュースや経済指標に影響されます。
そのため、通貨に関する情報量が多い=予測が立てやすいということになります。
米ドルやユーロなどは経済ニュースも多く、プロの予測も頻繁に出ています。
情報の少ないマイナー通貨よりも、こうしたメジャー通貨を選んだほうが、学びやすくトレードの精度も上がります。
③ スプレッドが狭く、コストが低いこと
スプレッドとは「売値と買値の差」。
これが広いと、トレードのたびに余計なコストがかかってしまいます。
特に短期売買をする場合、スプレッドの差が積み重なって利益を削る原因にもなるので注意が必要です。
この点でも、ドル円やユーロドルはスプレッドが狭く、初心者にはぴったり。
「まずは低コストで練習したい」という方におすすめです。
結論:メジャー通貨ペアを選ぶべき
この3つの視点から考えると、初心者にとっての最初の通貨ペアは「ドル円」や「ユーロドル」などのメジャー通貨ペアが最適です。
次のセクションでは、私が実際にどのように通貨ペアを選び直してトレードを安定させたか、そのプロセスをご紹介します。
避けたい通貨ペア選びの“落とし穴”3選

通貨ペアの選び方を間違えると、トレードは一気に難しくなります。
ここでは、私自身や周りの初心者が実際にハマってしまった“3つの落とし穴”をご紹介します。
これを知っておくだけでも、無駄な遠回りを避けられるはずです。
落とし穴1: 高金利通貨の“スワップ狙い”でトルコリラや南アフリカランドに手を出す
「持っているだけで毎日お金がもらえる」──そんな話を聞いて、つい手を出したのが高金利通貨のスワップ狙いでした。
特にトルコリラや南アフリカランドなどは、当時も金利差が大きく、スワップポイントも魅力的に見えたんです。
でも実際は、スワップを狙うどころか全然勝てずに大損。
マイナー通貨の急変に対応することもできず、そもそもトレードに勝てませんでした。
一見するとスワップは確かに魅力的ですが、穏やかな動きからマイナー通貨は急激に動くことがしばしばあります。
急変動による“マイナス”のほうが圧倒的に大きいこともあるというリスクはしっかり理解しておくべきです。
落とし穴2:ポンド円・ポンドドルに惹かれ、ボラティリティに振り回される
「ポンド円は値動きが激しくて稼げる」
──そんな話を信じて、私も挑戦したことがあります。
確かに一瞬で大きく動くことがあり、利益が出ることもあるのですが…逆もまた然り。
ちょっと目を離した隙に逆方向に大きく動き、損切りが遅れて大損。
結局、損を取り返そうとエントリーを繰り返して、負の連鎖に陥ることもありました。
ポンド系は、値動きのスピードもクセも強いため、初心者が感覚で扱うにはリスクが高い通貨ペアです。
落とし穴3: 通貨ペアを次々に変えて、検証もできず“勝ちパターン”が身につかない
「今日はユーロドル」「明日は豪ドル円」と、日替わりで通貨ペアを選んでいた頃。
このときは、勝っても負けても“なぜそうなったか”の検証ができていなかったんですよね。
分析も曖昧になり、「このパターンは強い」といった自信を持てる場面も増えないまま。
結果、手応えのないまま負けが続き「FXは自分には向いてないのかも」と感じるようになってしまいました。
大事なのはひとつのパターンを深く掘って“自分なりの勝ちパターン”を育てること。
そのためにも、最初のうちは通貨ペアを絞ることを強くおすすめします。
初心者でも扱いやすい!安定感のある通貨ペア3選

通貨ペアはFXの“主戦場”とも言える存在。
だからこそ、初心者のうちは「勝ちやすさ」や「わかりやすさ」で選ぶのが正解です。
ここでは、私がこれまでの経験からおすすめしたい“安定して学びやすい通貨ペア”を3つご紹介します。
✅ ドル円(USD/JPY)
日本人トレーダーにとって、もっとも身近で親しみやすい通貨ペア。
アメリカと日本という二大経済圏の組み合わせで、情報も豊富。
政治や経済ニュースも入手しやすく、初心者でもファンダメンタルズ分析が取り組みやすいのが大きなメリットです。
また、値動きも比較的安定していて、変な癖も少ないため、トレンドの判断や損切りルールの検証もしやすい。
最近はクセのある動きもすることがありますが、やはり私自身、自動売買でも長く使っている主力ペアのひとつです。
また、円は金利が低く変動が少ないことからリスク回避通貨と呼ばれています。
地政学リスクが発生した際には円が買われたりするので、経済の勉強にもなるのがオススメです。
✅ ユーロドル(EUR/USD)
世界でもっとも取引されている通貨ペア。
そのため、スプレッド(取引コスト)が非常に狭く、短期売買にも適しています。
値動きもテクニカル分析が効きやすく、シンプルなチャートパターンでも機能しやすいのが魅力です。
ただし、欧州時間(17時頃~)とアメリカ時間(21時頃~)に動くことが多いので、夜のトレードが中心になる方におすすめです。
✅ 豪ドル円(AUD/JPY)
比較的値動きが“素直”で、テクニカル分析の学習に最適なペア。
上昇・下落の流れが分かりやすく、「ローソク足の読み方を覚えたい」という初心者にピッタリです。
また、金利が高めのオーストラリア通貨ということで、スワップポイント(利息収入)も狙えるという特徴もあります。
中長期で保有したい方にもおすすめできる、バランスの取れた通貨ペアです。
オーストラリア市場は日本時間だと早朝に動くことが多いので、早起きして勉強するといった事もできます。
また、豪ドルは資源国通貨でもありますので、輸出や輸入といった資源についての流れを知るのにも向いています。
私が“通貨ペアを選び直した”その後の変化

まずは、あれこれ手を出すのをやめた
ポンド円や豪ドル、ユーロポンド…最初の頃の私は、勝てそうな通貨ペアがあるとすぐ飛びついていました。
でも、どれも中途半端に終わって、利益も安定せず、メンタルも疲れるばかり。
「これは勝てる気がしない」と感じたとき、私は思い切って考え方を変えました。
「たくさんの通貨ペアを扱うんじゃなくて、自分に合った通貨だけを極めてみよう」
そう思って、まず選んだのが「ドル円」。
この当時のドル円は動きが比較的素直で情報も多く、自分の生活リズムにも合っていたんです。
“慣れる”ことで見えてくるパターン
通貨ペアを絞るようになってから、明らかにトレードが変わりました。
チャートを見たときの「違和感」や「この形は危ない」という感覚が、だんだん鋭くなってきたんです。
同じ通貨ペアを見続けることで、値動きのクセやパターンが少しずつ体に染み込んでくるような感覚でした。
複雑なテクニカルを増やすより、「通貨ペアとの相性を深める」ことが、実は安定に繋げるための第一歩だったと、今になって痛感しています。
勝率が上がり、トレードが楽しくなった
それまでは“たまたま勝つ”ことが多かった私ですが、通貨ペアを絞ってからは“再現性のある勝ち方”ができるようになりました。
損切りのタイミングも自分なりに見えるようになり、焦らず落ち着いてトレードできるようになったんです。
何より、「今日は何を見よう…」と迷うことが減り、トレードが楽しくなったことが大きかったです。
最後に“通貨ペア=戦場選び”だから慎重に

通貨ペア選びは、FXで成功するか失敗するかを左右する「戦場選び」です。
どんなに優れた武器(=トレード手法)を持っていても、戦う場所を間違えれば成果は出ません。
特に初心者の方は、派手さや一時的な利益に目を奪われがちですが、本当に見るべきは「安定性」「情報量」「コスト」といった、長期的に勝ちやすい条件です。
まずは“勝てる土俵”を選びましょう。
そして、ひとつの通貨ペアと向き合いながら、経験と知識を積み上げていく。それが、FXで自分のスタイルを築いていく近道だと私は思います。
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